車売却時のETCは、①カードは抜いて持ち帰る、②車載器は残すか外すかを契約前に確認する、③マイレージ登録は別途変更する、の3点が基本です。カードの所在が不明な場合は、売却先への回収連絡とカード発行元への利用停止相談を同時に始めてください。

車売却時のETCで最初に確認する3点

ETCカード・車載器・マイレージはそれぞれ手続きの窓口と対応方法が異なります。下の表で自分の状況を確認し、該当する節に進んでください。

項目 基本の対応 この記事の該当節
ETCカード 車載器から抜いて持ち帰る カード抜き忘れ・紛失時の対応
ETC車載器 残すか外すかを契約前に決める 車載器の取り扱い
ETCマイレージ 登録情報を別途変更する マイレージ登録変更

個人用ETCカードと車載器は別に考える

個人用のETCクレジットカード・ETCパーソナルカードは、車を替えてもそのカードを利用できます(参照:go-etc.jp 公式FAQ「ETCカードについて」)。売却後もカードはそのまま使い続けられますが、いくつか注意点があります。

  • ETC専用カードは通行料金の支払い用です。ETC以外の機能もあるカードをお持ちの場合は、その機能も発行元へ確認してください。
  • ETCクレジットカードとETCパーソナルカードでは種類が異なります。ETCパーソナルカードはデポジット(保証金)制で、クレジット機能はありません。
  • ETC専用カードは普段使っているクレジットカードとは別のカードです。混同しないよう注意してください。

ETCコーポレートカードは車両ごとに発行されるため、この説明とは扱いが異なります。会社・組合等で利用している場合は、発行元や契約先へ車両変更時の対応を確認してください。

カードの所在が今すぐわからない場合

カードが手元にない・車内に残しているかもしれないと思ったら、「回収が確定してから連絡する」という順序は避けてください。所在不明の段階から、売却先への回収連絡とカード発行元への利用停止相談を並行して始めることが重要です。

ETCカードを引き渡し後に抜き忘れたと気づいたら

まず売却先に連絡する

引き渡し後に気づいた場合は、できるだけ早く売却先に電話して確認を依頼してください。売却先にはカードの取り出し・保管・返送が可能か確認できます。カードの利用停止は発行元への別の手続きです。査定の比較サイトへ申し込んでも、回収や停止の手続きは完了しません。

売却先への連絡では、以下の情報をまとめて伝えると対応がスムーズです。

売却先に伝える・確認する内容 補足
引き渡し日時・車名・車両番号 車両を特定するために必要
カードを挿していたスロットの場所 車載器のスロット、グローブボックス等を具体的に
現在その車がある場所 引き渡し後にすでに別拠点へ移動している場合がある
カードを取り出す担当者と対応可否 作業できるスタッフがいるか確認
返却方法・費用・本人確認の要否 着払い郵送か来店か、費用負担の有無を確認
回答をもらえる時刻の目安 折り返し待ちの時間を把握するため

説明用文例①(売却先への連絡)

「○月○日に車をお引き渡しした○○と申します。ETCカードを車載器に挿したまま引き渡してしまった可能性があります。お手数ですが、車内のETC車載器をご確認いただき、返却のご対応についてご相談できますでしょうか。」

説明用文例②(カード発行元への問い合わせ)

「カードが手元にない状態です。売却した車内に残っている可能性があり、現時点で回収できるかどうか確認中です。不正利用のリスクがある状況ですので、一時的な利用制限と今後の対応について相談させてください。」

カード発行元の窓口を確認する方法

カードが手元にないと、裏面の連絡先を確認できません。発行元は、クレジットカードの明細書・会員アプリ・公式サイトのログインページから確認できます。ETCクレジットカードはそのクレジットカード会社、ETCパーソナルカードはETCパーソナルカード事務局が窓口です(参照:go-etc.jp 公式FAQ「ETCカードについて」)。

発行元によっては一時的なカード利用制限(一時ロック)の機能が提供されています。ただし、その制限がETC通行料の支払いにも適用されるかどうかは発行元ごとに異なります。JCBの対応例はJCBに限ったものです(参照:JCB「紛失・盗難のご連絡」)。すべてのカード会社が同じ対応をするわけではないため、ご自身のカードの規約または公式窓口で確認してください。

状況別の対応分岐

状況 対応
回収確定(売却先が保管中) 受け取り方法・日程を売却先と調整する
所在不明(確認できない) 発行元に利用停止を相談し、警察への遺失相談も検討する
すでに別拠点・工場に移動済み 転送先を確認のうえ、発行元とも並行して相談する
不審な利用が明細に発生している 発行元に速やかに連絡する。補償の適用条件は各社規約次第
停止手続き後にカードが返却された 停止済みカードは発行元の指示に従う。自己判断で再使用しない

取り扱い上の注意

カード番号の全桁・暗証番号・カードの写真を通常のメールやLINEで売却先や第三者に送ることは避けてください。ETC専用カードの主な不正利用リスクは通行料金の請求です。一体型の場合は、買い物の機能を含め発行元へ確認します。不正利用時の補償申告期限・免責範囲・警察への届出の要否は、カード会社の規約によって異なります(参照:JCB「ETCカードを紛失したら」)。売却先がカードを返却することを保証したり、不正利用の自己負担をゼロにすることは約束できません。

ETC車載器は残すか外すか—査定前に合意する

選択肢は「残す」か「外す」の2つ

車載器を残すか外すかは、査定前・契約前に売却先と合意してください。査定が終わった後に付属品の扱いを変えると、条件の変更が必要になる場合があります。契約後に勝手に取り外した場合の返却請求については契約内容次第です。判断が難しいケースでは弁護士等に確認することも選択肢のひとつです。

確認ポイント 残す場合 外す場合
次の車の装備状況 特に確認不要 次の車に標準装備があるかを先に確認する
型番の互換性 特に確認不要 次の車への対応型番かセットアップ店で確認する
取り外し・取り付け復旧の工賃 不要 店に相談して見積もりを取る(料金・含まれる作業を確認)
再セットアップ費用 車両情報が変わるなど必要な場合。実施担当を売却先に確認 次の車へ移設する場合は別途費用が必要(料金は依頼先へ確認)
旧セキュリティ規格への対応 買い手側で確認 古い機器は型番で継続利用の可否を確認する
査定への影響 残した場合の見積額と付属品条件を確認 取り外し跡が残ると評価が変わる可能性がある

配線の取り外しはDIYではなく、セットアップ登録店またはカー用品店に相談してください。工具の扱いを誤ると内装にキズが残り、査定評価に影響することがあります。

ETC車載器の個人情報について(公式の案内)

go-etc.jp公式によると、ETC車載器には氏名・住所のような個人情報は登録されていないため、セットアップ情報の消去や登録解除の手続きは不要です。譲渡する際は、次の利用者がスムーズに使えるよう車載器管理番号(19桁)を伝えるよう案内されています(参照:go-etc.jp「ETC車載器の譲渡・廃棄」)。

ただし、カードを抜くだけでナビゲーション・ドライブレコーダー・スマートフォン連携などすべての個人情報処理が完了するわけではありません。これらはETC車載器とは別のシステムです。それぞれ個別に初期化・解除の確認が必要です。

再セットアップが必要になる条件

セットアップとは、車載器に車種区分・ナンバー情報などの車両情報を暗号化して書き込む作業です。以下の条件に当てはまる場合は再セットアップが必要です(参照:go-etc.jp「ETC車載器の再セットアップ」)。

所有者・使用者の氏名だけが変わり、ナンバーなど車両情報が変わらない場合と区別します。取り付けとセットアップは別作業で、再セットアップは登録店へ依頼してください。

  • 同じ車載器を別の車両に載せ替えるとき
  • ナンバープレートの情報が変わるとき(名義変更だけでは自動更新されない)
  • 普通車から軽自動車、またはその逆に車種区分が変わるとき

名義変更をしただけで車載器の登録情報が自動的に更新されるわけではありません。業者が自動で対応してくれると決まっているわけでもありません。次の利用者が確認すべき事項として、売主から書面やメモで伝えておくと引き渡し後のトラブルを防げます。

書面・メモに残す説明文例①

「本車両に搭載のETC車載器(車載器管理番号:○○○○○○○○○○○○○○○○○○○)は付属品として引き渡します。別の車両に移設する場合は再セットアップが別途必要です。」

書面・メモに残す説明文例②

「ETCカードは引き渡し前に回収済みです。ETCマイレージサービスの登録情報については、売主が別途変更手続きを行います。」

書面・メモに残す説明文例③

「ETC車載器の車載器管理番号は19桁です(本体または取扱説明書に記載)。現在の登録内容はセットアップ証明書等で確認してください。次の所有者にてご確認のうえ、必要に応じて再セットアップをお願いします。」

車載器を残すか外すかを決めたら、売却額を複数社で比べてみませんか。比較ページでは一括査定と買取専門店の違いを確認できます。査定と取り外し・再セットアップは別の作業で、施工費や申込み条件は依頼先へ確認してください。

売却サービスの違いを比較する →

ETCマイレージの登録情報は車替えに合わせて変更する

ETCマイレージサービスに登録している場合、車の買い替えや車載器・カードの変更に応じて登録情報の変更手続きが必要です。カード番号変更を届けないと、新しいカードの走行にポイントが付かず還元額も使えません。車両・車載器の登録変更を忘れた場合にも、登録が抹消されることがあります(参照:ETCマイレージサービス 公式Q&A「変更・停止手続き」)。

状況別の変更項目と手続き方法

状況 変更が必要な項目 手続き方法
登録カードはそのまま・車載器を別の車に移す 車両番号(+再セットアップが必要) マイページ(インターネット)または書面
新しい車に新しい車載器をつけた 車両番号・車載器管理番号(19桁)の両方 マイページ(インターネット)または書面
カードを紛失・再発行した 登録カード情報 インターネット(利用停止中の場合は書面のみ)
カード番号・有効期限が変わった カード情報の変更 インターネットまたは書面
次の車がまだ決まっていない 現状を事務局に確認する。仮の数値は入力しない 事務局へ相談し、現在の状況に合う方法を確認
マイページに「暫定の車載器管理番号」と表示されている 現在の管理番号・車両番号を事務局に連絡する 郵送または電話のみ(インターネット不可)

ポイントの引き継ぎと変更のタイミング

登録カードの変更手続きを行うと、それまでに貯めたポイントや還元額を引き継げます。ただし、名義が異なるカードや、すでに別のアカウントで登録済みのカードへの変更はできません(参照:ETCマイレージサービス 公式Q&A 5-8)。変更手続きが完了する前に新しいカードで走行した分は、ポイントが遡って付与されません。インターネットで変更したETCカードは、変更完了日の翌日午前0時から適用されます(詳細は公式を確認してください)。

車を替えることでポイントが自動的に移行されたり、解約が必須になったりするわけではありません。解約が必要かどうかは、今後の利用予定と現在のポイント残高を確認してから判断してください。

カードを紛失した場合は、カード発行元への利用停止手続きに加えて、マイレージサービスの停止手続きも別途行ってください。「暫定の車載器管理番号」が表示されている状態では、オンラインでの変更ができないため、郵送または電話で事務局に連絡します(参照:ETCマイレージサービス「登録情報の変更手続きについて」)。車載器管理番号(19桁)の確認方法や新規登録の手順については、ETCマイレージサービス「新規登録の手順」にも案内があります。

引き渡し当日の確認チェックリスト

停車した状態で以下の項目を確認してください。書類や私物と「引き渡し対象物」を混同しないよう、事前に仕分けしておくと当日の確認がスムーズです。

  • ETCカードをスロットから抜いて財布に入れる(車載器のスロットを目視で確認する)
  • 同乗している家族のカードが挿さっていないか確認する(複数枚利用している場合)
  • ナビ・ドライブレコーダーのデータを確認する(規約上の所有権と、残しておく必要のある映像・記録の有無を事前に整理する)
  • 車検証など契約に必要な引き渡し書類を、私物と一緒に持ち帰らない(私物と引き渡し書類を分けて整理する)
  • スマートフォン連携・メーカーアカウント等を解除する(鍵・スペアキーは引き渡す対象を別に確認)
  • 立会者の確認と受領控えを受け取る(引き渡し内容を書面で残す)

ETCカードがまだ見つかっていない場合は、先にカード発行元と売却先に連絡を入れてください。回収は当該の売却先へ、利用停止はカード発行元へ連絡します。査定比較はこの連絡に代わるものではありません。引き渡しの準備が整った方は、複数社で査定額を比較してから売却先を決めることをおすすめします。

売却前の流れは査定・売却の準備、持ち物は引き渡し前の持ち物確認、必要書類は売却書類の案内も確認してください。

よくある質問

車を売却するときETCカードはどうすればいいですか?

基本の対応はカードを車載器から抜いて持ち帰ることです。個人用のETCクレジットカード・ETCパーソナルカードは、売却後も別の車で利用できます。解約や新規申込みは基本的に不要です。カードが手元にない・所在不明の場合は、売却先への回収連絡とカード発行元への利用停止相談を同時に始めてください。回収は当該の売却先へ、利用停止は発行元へ別々に確認します。

引き渡し後にETCカードを挿したままだったと気づいたら?

まず売却先に電話し、引き渡し日時・車名・車両番号・カードがある可能性の場所を伝えて確認を依頼してください。時間が経つほど車両が別の場所に移動している可能性が上がります。回収できるかどうか不明な場合は、並行してカード発行元にも連絡し、利用制限や停止について相談してください。カード番号や暗証番号をメールやLINEで送ることは避けてください。

ETC車載器の個人情報はどのように処理すればよいですか?

go-etc.jp公式によると、ETC車載器には氏名・住所のような個人情報は登録されていないため、セットアップ情報の消去や登録解除の手続きは不要です。カードを抜いて持ち帰ることが最優先の対応です。ただし、カードを抜くだけでナビの登録地点・ドライブレコーダーの映像・スマートフォン連携などすべての個人情報処理が完了するわけではありません。それぞれ個別に確認・初期化が必要です。

車を替えたらETCマイレージのポイントはどうなりますか?

ポイントは車を替えるだけで自動的に移行されたり消えたりするわけではありません。ただし、登録情報(車両番号・車載器管理番号)を変更しないまま走行し続けると、登録が抹消されてポイントが消滅するリスクがあります。状況に合わせてETCマイレージサービスの登録情報変更手続きを行ってください。カード番号が変わった場合、変更手続き完了前に新しいカードで走行した分のポイントは遡って付きません。車載器だけの変更と区別してください。

車載器を外すと査定額が下がりますか?

車載器の有無による査定差は、車・装備・業者の評価によります。残す場合と外す場合の見積条件を確認してください。ただし、取り外し作業で内装にキズが残ると評価が変わる可能性があります。また、査定が無料であっても、車載器の取り外し工賃や別の車への再セットアップ費用は別途かかります。査定前に売却先と付属品の扱いを合意してから作業を進めてください。

今日やること—売却前後の行動リスト

状況に合わせて、今日中に動き始める項目を確認してください。

  1. ETCカードを車載器のスロットから抜いて手元に置く(引き渡し当日は停車してスロットを目視確認する)
  2. カードが見当たらない場合は、会員アプリまたは明細からカードの発行元を確認し、利用停止について相談する
  3. 車載器を残すか外すかを売却先に伝え、書面または書面に近い形で合意を得る
  4. ETCマイレージに登録している場合は、車替え後に登録情報(車両番号・管理番号・カード情報)を変更する(カード番号変更時の適用時刻は公式案内を確認)
  5. ナビ・ドライブレコーダーなどETC以外の機器のデータも個別に確認・初期化する

カードの所在が不明なまま引き渡しを進めることは避けてください。売却先に回収方法を確認し、利用停止はカード発行元へ別途連絡してください。査定比較サービスへの申込みでは完了しません。ETC関連の確認が終わったら、売却先を比較して条件の良いところを選びましょう。

ETC関連の確認が済み、売却先を探している方は、一括査定・買取専門店の違いと連絡方法を比較してください。装備の扱い・施工費・売却条件も個別に確認します。

売却サービスの違いを比較する →